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摂食障害とは

摂食障害は主に若い人たちに多く、ストレス社会が生み出した現代の病気と言っても過言ではないかもしれませんが、その原因を知り、適切な治療をすれば必ず症状は回復します。

それでは、いったい摂食障害とはどういう病気なのでしょうか?

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あなたは摂食障害という言葉は聞いたことがあまりなくても、【拒食症】や【過食症】ならどうでしょうか?聞いたことがありませんか?

摂食障害はそれらの総称であり、食事をすることが楽しいと感じられなくなってしまう精神的な病気の一つです。

摂食障害の種類と症状【拒食症】

いくつかの種類が摂食障害にはあります。

主として【拒食症】と【過食症】そして【特定不能】の摂食障害も挙げることができます。

特に若い年齢の方たちに多く見られる病気で、10代の頃から長い間、摂食障害に悩まされる人も多いようです。

最初に【拒食症】からみていきましょう。

拒食症とは、その言葉通り『食べることを拒む』という症状です。

他の人から見て、どちらかと言えば痩せているんじゃないか?と思うような体型でも、本人は太っていると感じていて食べ物を受け付けなくなり食べなくなってしまいます。

結果、どんどん体重が落ちていきます。

見た目は痩せているのですが、とても元気で活発に動き回ることがあるのも、拒食症の特徴といえるでしょう。

これは食べなければ理想の体重になる、体重を自分で調整できることが嬉しくて、まわりの人たちの思いとは反対にアクティブに行動しているんですね。

体重の減少以外にはどんな症状があらわれるんでしょうか?


ここでいくつかの症状をご紹介します。


《 思考力の低下 》

食事をしないということは、脳に送るための栄養素もないことになりますので、当然思考力が衰えてきてしまいます。

さらに物事を柔軟に考えることができなくなるため、なにか一つのことへの『こだわり』が強くなります。


《 虫歯になりやすい 》

摂食障害をもつ人は、虫歯になりやすいって聞いたことありませんか?

嘔吐(おうと)の繰り返しで胃液がたくさん出て、それによって歯のエナメル質が溶けてしまうんです。

これは、うがいや水分補給で少しは防ぐことができますが、あまりひどい場合は歯医者さんに行くことをおすすめします。


《 低カリウム血症 》

嘔吐したり、大量の下剤を使ったことが原因でひきつりや体に力が入らない、筋肉がマヒするなどの症状があらわれます。

これは低カリウム血症とよばれるもので、果物やドライフルーツ・野菜を食べることで防ぐことができます。


《 生理不順 》

体重が減っている時は、栄養不足とストレスなどによって生理不順になることがあります。

体重が少ないために起こるものであれば、体重が戻ると生理もまた始まります。


《 吐きだこができる 》

摂食障害をもつ人の多くは、手の甲に『吐きだこ』といわれるものができています。

吐くために指をのどに入れたとき、前歯に手の甲があたって皮膚がただれたものです。


《 毛深くなる 》

毛深くなるのも、摂食障害の症状の一つです。

やせると体温も下がってしまいます。

そうすると体が自らを守ろうとして、うぶ毛が濃くなるといわれています。


《 むくみ 》

これも嘔吐の繰り返しで、足や顔がむくむことがあります。

これは食事をしないために、タンパク質が不足して起こるものです。

むくみを太ったと勘違いしてまたダイエットしようと思う人もいるので注意しましょう。



摂食障害の種類と症状【過食症】

今度は【過食症】についてです。

この種類も摂食障害の一つですね。

この過食症は、拒食症とは反対に食べ過ぎてしまう病気です。

とはいっても、私たちが一般的に想像する『食べ過ぎ』とはかなり違うものなんです。

とにかく限度なく食べ続けるのが、過食症の特徴といっていいでしょう。

自分でおさえようと思っても、手が勝手に動いてしまいます。

食べて、美味しいという感覚はなく、ただ口の中にできるだけ沢山の食べ物を詰め込もうとします。

そして、その食べたものをすべて吐いてしまいます。

当然これでもかというほど食べるので体重は増えていきます。

分かっていても、食べることを止められない…それが過食症です。


では、他にどんな症状があるのでしょう?


《 臭くなる 》

過食症になると、頻繁に嘔吐するようになります。

嘔吐物のにおいってものすごいですよね。

あれは、胃液のにおいなんですよ。。。

そのにおいが、何回も嘔吐を繰り返しているうちに体中に染み付いてしまいます。


《 痩せる 》

過食症でも痩せるの?!と思う人もいるかもしれませんが、ずっと食べ続けるだけが過食症ではありません。

なかには、過食と拒食を繰り返す人もいます。

なので、拒食している間は痩せてくんですね。


《 その他・拒食症と同じ症状 》

他の症状としては、虫歯になりやすい・ 生理不順など拒食症と同じようなものが挙げられます。

もちろん、どちらも症状がよくなってくると元通りになりますよ。


心配な場合は病院で相談するといいでしょう。

摂食障害の種類と症状【特定不能】

3つ目の種類は【特定不能】の摂食障害です。

これは拒食症と過食症…どちらの摂食障害の基準も満たしていないものを指します。

要するに、どちらにも完全には分類できないタイプものをいいます。

ここでは『むちゃ食い障害』を取り上げて紹介することにしましょう。


この『むちゃ食い障害』はカロリーのとりすぎによって、体重が増えていく病気です。

過食症とも似ているように思いますが、『むちゃ食い障害』は一般に、もとからぽっちゃりした人に多く見られる。

また、拒食症や過食症に比べて上の年齢の人に発症し、男性が半数近くを占めるのも特徴的です。

身体的な面では、便秘がちになるくらいの症状しか出ませんが、カロリーの高いものばかりを好むので肥満とその合併症に気をつけなければなりません。

さらに『むちゃ食い』は必ずといっていいほど、家族やまわりの人に隠れて行われます。

たとえば、夜中にこっそり冷蔵庫の中のものを食べるとか、一人で部屋にこもって食べるとか…その方法は様々です。

摂食障害の原因

摂食障害の原因は色々なことが考えられます。

拒食症と過食症はそれぞれ『神経性無食欲症』『神経性大食症』とも呼ばれています。

このことからも分かるように、摂食障害は心の病気といえるでしょう。

ここに挙げている原因のほとんどは、精神的なものからきています。

また原因がこれらだけではないことも忘れないでくださいね。


《 ダイエット 》

摂食障害の一番の大きな原因といえるのは、ダイエットではないでしょうか。

特に女性なら誰でもモデルさんや女優さんのようにスリムな身体にあこがれますよね。

摂食障害をもつ人の約95%が女性というのも、これで納得できます。

とくに10代の頃は、痩せてキレイになりたいという思いが、いっそう強くなる時期でもあるので、かなり無理なダイエットをして、身体を壊してしまうことも少なくありません。

今はそんなに太っていない人でも、自分の思い込みでダイエットしなきゃ!と言っている人も多いです。

そういう人は自分に自身がない人…。

でも、毎日いろんなことに自信を持って生活している人なんて、そう多くはないでしょう。

趣味やスポーツなど他に、楽しめることを見つけてみませんか?

運動などをして痩せるダイエットではなく、モノを食べないで痩せるダイエットは摂食障害につながることもあります。


《 ストレス 》

冒頭でも書いたように摂食障害は心の病気といわれています。

学校は楽しいですか?仕事は順調ですか?

学校や職場でみんな様々なストレスを感じているのではないでしょうか。

最近は、小さな子供でもストレスに悩まされていることが多いと聞きます。

学校でも家でも、親や先生に勉強のことばかりいわれてそれがストレスになったり、社会人になっても職場の人間関係などが大きなストレスとなっている場合があります。

このようなことが摂食障害の原因になると考えられています。

また、もっと深く掘り下げていくと、このページで紹介している事柄はすべてストレスを感じる原因になることだといえますね。

ストレスの原因は人によって違うため、あらゆることが考えられるでしょう。

いろんなストレスを、自分でうまく回避・解消できるような力を身につけることが摂食障害を克服する近道になるはずです。


《 成長することへの不安 》

10代の女の子は、特に自分の身体的な成長に不安を抱いている人もいるでしょうね。

これはダイエットに通じるところがあります。

摂食障害(なかでも拒食症)の人に話を聞くと、体重が増えることがとても怖いといいます。

身体的にも普通に成長しているのに、一度ダイエットに成功すると次からはもっと体重を減らそうと頑張るようになります。

それがキッカケで次第に体重計の針が、ふれること自体が怖くなってしまうんです。

その恐怖心から本当に食べることをやめてしまいます。

成長することが怖いなんて、まわりからみたら変なことかもしれませんが、本人にとっては重要な問題なんですよ。

思春期の成長したくない、大人になりたくないという強い思いが、摂食障害の引き金となるケースがよく見られます。

若い人たちの間には『成長する=太る」』いう間違った考え方が広まっているのかもしれませんね。


《 愛情不安 》

家庭環境や家族関係も摂食障害の原因として挙げることができます。

一人暮らしをしていても、実家で暮らしていても、家族とのかかわりは切っても切れないものですよね。

そこに大きな問題があることも少なくありません。

摂食障害には特に母親との関係も大きくかかわっています。

では、どんなことが直接の原因になっているのでしょうか?

よく言われているのは母親からの愛情不足ということです。

このような家庭環境、親子関係は、今始まったことではありませんよね。

これは、おそらく小さい頃から積み重ねられてきたものでしょう。

母親だけでなく、父親にも同じことがいえます。

亭主関白・父親の育児への不参加・父親と母親の会話がないなど…。

あとは、親が子供に多くのことを望んで、期待をかけすぎると子供には大変なプレッシャーになることがあります。

もちろん、こういう家庭で育った子供がみんな摂食障害を発症するわけではないので、そこは誤解しないでくださいね。

摂食障害克服への道のり

摂食障害は、決して治らない病気ではありません。

完治可能なんです!

けれど、それには時間を必要とします。

本人も家族も、つい焦ってしまいますが、それで一番プレッシャーを感じるのは本人だということを忘れないで下さい。

長い人生、何度でもやり直せます。

家族は『何とかなる』という長い目で見守っていきましょう。

特に摂食障害のような心の病気といわれるものの回復には波があります。

調子の良いときもあれば、悪いときもあります。

その繰り返しで回復に向かっていくんですよ。

まわりも、あまり症状に振り回されず、根気よく付き合うようにするといいですね。

摂食障害の治療を続けていると、必ずどこかで効果があらわれてきます。

摂食障害の克服方法は人それぞれ。

親子間の会話がふえた・両親が仲直りした・恋人が理解してくれた・転職をした・夢中になれることを見つけた…など。

また、回復のきざしというのも過食症の場合と拒食症の場合とで少しずつ違ってきます。


ここで、回復のきざしのポイントをみてみましょう。


《 過食症の場合 》

【食べること以外に関心が向くようになる】

拒食症はとくに思春期の女の子が、かかりやすい病気と言われてます。

症状としては食べ物を受けつけなくなって、体重がどんどん落ちていきます。

それにともなって身体にも色々と異変が起きます。

それらの症状についても説明しているのでご覧下さい。


【過食にかかる時間を調節できるようになる】

過食をしている時間を自分でコントロールできるようになってきたら、シメたものですよ!

ダラダラ食べるのではなく時間を決めるといいでしょう。

そうすると、生活リズムもととのってきます。


【友達との外食が楽しめるようになる】

残したら相手に悪いし、全部食べたら過食のスイッチが入ってしまう・・・。

だから友達との外食は苦手なのです。

「多いから残すね」とか「半分食べてくれる?」と前もって言えると楽に外食もできますよ。


《 拒食症の場合 》

【素直な気持ちを言うようになる】

拒食症は自分の殻に閉じこもることが多いので、なかなか思っていることは言ったり、感情を表に出すことはしません。

「私、やせてるね」とか「夕食はこれがいい」など、自分の考えを言えるようになったら、一歩前進です。


【親にうるさいくらい話をするようになる】

症状が回復してきているサインの1つに「よくしゃべるようになる」というのがあります。

外出先から帰ってくると、そこでの出来事を話したくてウズウズ・・・!

こうして、親と子の話す割合は5:1くらいだったのが、次第に逆転していきます。


【好きな色や似合う色が見つかるようになる】

お化粧なんてしなくていいし、着る服も何でもいい。

そんな人が多いのも拒食症の特徴です。

家族でショッピングに行って、親と一緒に服を選ぶなども良いきざしですね。

好きな色の服を着たい!と思うのは本来の自分が出ている証拠ではないでしょうか。

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摂食障害のセルフチェック

インターネットで検索してみると、摂食障害に関するセルフチェックができるサイトが沢山あります。

自分でおかしいな?と思ったらまずはセルフチェックをしてみるのも良いでしょう。

本人が大丈夫と言っても、代わりに家族がチェックして、その後病院に連れていくケースも多いようですね。

いろんなタイプのセルフチェックがありますが、【拒食症】と【過食症】に分けたセルフチェックリストを載せたいと思います。


5つ以上当てはまったら、早めの受診をおすすめします。


【拒食症】

1,よく立ちくらみする。

2,一日に何度も体重計にのる。

3,体重の増減にこだわる。

4,周りは痩せていると言われるが、自分では太っていると思い込んでいる。

5,食事のペースが遅い。よく残す。

6,食べ物のカロリーをよく知っている。

7,ローカロリーのものばかり食べる。

8,痩せてきたのに、別に何の病気も見当たらない。

9,とても元気に動き回り、よく運動する。


【過食症】

1,いつも食べ物のことばかり話題にする。

2,たくさん食べてるのにも関わらず、太らない。

3,食べた後、必ず何時間もトイレにこもってる。

4,「食べだすと止まらない」とか「食べだしたら止めて」などと言う。

5,食べた後に、ふさぎ込んでしまう。

6,「ケーキは○○店のじゃないと」などというこだわりがある。

7,自分を嫌う。

8,「迷惑かけてごめんなさい」とよく言う。

9,完璧主義者である。

10,自分をおさえ、周りに合わせようとする傾向が強い。


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摂食障害と併発する症状

摂食障害は他のさまざまな症状を併発することがあります。

ひどくなればなるほど、併発した症状も深刻なものになっていってしまうので、それは防がなければなりません。

ここに挙げている症状が全てではありませんが、不整脈や貧血などいくつか説明しましょう。


《 不整脈 》

『摂食障害の種類と症状』のページで紹介したように、摂食障害で嘔吐を繰り返すようになると低カリウム血症という症状があらわれます。

この低カリウム血症は『不整脈』や『腎機能障害』を引き起こす原因となります。

ここでは『不整脈』について説明していきましょう。


不整脈とは、脈が乱れている状態をいいます。

ゆっくり打つこともあれば、とても速く打ったり、リズムが不規則になることもあります。

不整脈は主に、運動したときや興奮状態になった時などに起こる生理的なものと、例えば心臓疾患があるとか病気がもとで起こるものの2種類に分けられます。

不整脈の症状としては動悸(どうき)やめまいなどが挙げられますね。

摂食障害をもつ人で不整脈の症状が出ている場合は、低カリウム血症を治すことで良くなるでしょう。

ちなみに成人の安静時の正常な心拍数は毎分60~100回ですが、若い人では健康であれば59回以下でも正常な場合もあるんですよ。


《 貧血 》

今、女性の10人に1人が貧血に悩んでいるといわれています。

摂食障害と併発する症状の一つとしてあらわれることが多いのも特徴です。

よく見られるものに、鉄分が不足して起こる鉄欠乏性貧血があります。

みなさんは1日に必要な鉄分量を知っていますか?

成人の女性では12mgなんですって。

健康な人でも鉄分不足に注意しなければなりません。

けれど摂食障害の人は健康な人以上にふつうの食生活を送ることが難しいので、どうしても栄養が十分に取れず、鉄分が不足して貧血になりやすくなってしまいます。

症状は身体がだるい・頭が重い・枝毛や抜け毛が増えるなど…様々です。

摂食障害自体の症状と似ているものも多いので、症状の原因が何なのか知っておくことが大切ですね。

改善方法としては鉄剤を飲むのがいいでしょう。

この鉄剤、効き目はゆっくりあらわれます。

続けて2~3ヶ月飲む必要があります。

詳しい服用方法などはお医者さんの指示にしたがって下さいね。


《 骨粗しょう症 》

この骨粗しょう症も摂食障害がひどくなってくると、併発する可能性の大きい症状です。

骨がスカスカになって折れやすくなる病気ですね。

とくに女性はホルモンバランスの関係で、健康な人でも高齢になると症状が出ることが多いです。

摂食障害の人の場合は、カルシウムなど骨に必要な栄養が不足して起こったり、ホルモンバランスが崩れて生理が止まることで起こると考えられます。

骨粗しょう症を予防しなければなりませんね。

そのために日頃から適度な運動や日光浴を心がけましょう。

運動は骨を鍛えるのに役立ちます。

また日光浴はカルシウムの吸収をよくして、新しい骨作りを助けます。

家にこもりっきりにならず、調子の良い時はなるべく外出するようにした方がいいです。

一方、骨密度がかなり減っている場合は生活改善だけで治そうとすると、かえって負担になるので薬を使うこともあります。

骨粗しょう症の診断は背骨のエックス線写真と骨密度の検査が行われます。


《 肥満 》

摂食障害のなかでも、特に過食症の人は肥満に気をつけなければいけません。

摂食障害の種類のところでも説明しましたが、過食症にはずっと過食を続ける人と、拒食と過食を交互に繰り返すタイプがあります。

拒食と過食を繰り返す場合は、見た目にも太っているなぁ。と思うことは少ないですが、過食だけを長い期間続けていると肥満が心配になってきますよね。

肥満になると足腰に負担がかかり、思うように身体を動かせなくなります。

また肥満は、高血圧や糖尿病・変形関節症・生理不順・摂食障害以外の病気も引き起こすといわれています。

さらに心臓に負担がかかるため、心不全が起きやすくなってしまいます。

なるべく無理をしない程度に身体を動かすようにしましょうね。

一人でやるよりも、家族など数人でやると楽しく続けられると思います。


摂食障害の治療法

摂食障害の人は、辛くても自分からは病院に行かないことが多いと聞きます。

まわりが説得し、一緒に行くようにするといいでしょう。

病院には怖くて行けないという人もいると思います。

ここではカウンセリングなどの治療方法を見ていきましょう。

治療内容を知ることで少しでも恐怖心がなくなってくれることを願います。


まずは“カウンセリング”からです。

摂食障害だけではなく、どんな病気でも本人や家族だけで悩んでないで他の助けを求めることも大切なことです。

摂食障害は主に、心療内科や精神科に行くことをおすすめします。

さらに病院によっては、思春期外来や児童精神科があるところもあります。

また、個人の精神科クリニックなんかにも相談できますよ。

10代前半の場合は、小児科でもOKです。

これらの病院では、まずカウンセリングすることから治療を始めます。

ですが、いきなり病院へは行きにくいという人もいるでしょう。

そういう時は、民間のカウンセリング施設に相談してみるという方法もあります。

なかには医療機関と提携しているところもあるので、そういった施設を選ぶと安心かもしれませんね。

摂食障害のカウンセリングは、臨床心理士などの資格を持った人が行います。

悩みを聞いて一緒に解決の糸口を見つけるのがカウンセリングの目的です。

お医者さんによっては、はじめは親だけが来るように言うこともありますが、2回目以降も必ず付き添いましょう。

効果的なカウンセリングには『親子一緒』が重要なポイントです。


次は、“薬の服用”です。

病院での摂食障害の治療はカウンセリングのほか、薬が処方されることもあります。

けれど、この薬はどれも摂食障害そのものに直接効くわけではありません。

摂食障害が引き起こすいろんな症状を和らげるための薬なのです。

もちろん薬を使わないで症状が改善していく人もたくさんいます。

もし病院で薬が必要といわれたら、きちんと服用しましょう。

どんな薬であれ、本人も家族も安全性や副作用のことなど不安になることもあると思います。

小さな心配事でも、遠慮せずにお医者さんに相談して下さいね。

そうすれば、安心して薬を使うことができるようになりますよ。


ここでは摂食障害に処方される薬について紹介しましょう。


【抗うつ薬】

ゆううつな気分や食べ物へのこだわりを和らげます。

この薬は効果があらわれるまで2~3週間かかります。

また副作用としては口の渇き・便秘・眠気・吐き気・胃腸のムカつきなどがありますが、他の薬より副作用は軽いでしょう。


【抗不安薬】

『人と会うと緊張する』『イライラして落ち着かない』『冷や汗が出る』などの不安にともなう症状を和らげます。

また筋の緊張をほぐして、リラックスさせてくれます。

比較的早く効果があらわれるのが特徴です。


【抗精神病薬】

衝動的な気持ちや敏感さなどの摂食障害からくる感情の波を和らげます。

そして、ときには吐き気を抑えるのに役立つこともあります。

眠気・だるさ・無気力・手の震え・舌のもつれ・筋肉のこわばりなどの副作用ができことがあります。また、これらの副作用を止めるために別の薬が処方されたりもします。


【睡眠薬】

摂食障害の人の中には『寝つきが悪い』『夜中に何度も目が覚める』といった睡眠に問題を抱えている人も少なくありません。

その症状にも、いろんなパターンがあるので、しっかりとどんなふうに眠れないのかを伝えて自分に合った睡眠薬を処方してもらうようにしましょう。


最後に“専門施設での治療”です♪

今、日本では摂食障害の人がどんどん増えてきています。

ですが、相談にのったり、治療のできる専門施設や専門医、専門スタッフが足りないというのが現状です…。

残念なことに病院によっては、時間と手間のかかる摂食障害の治療を敬遠するところもあるようです。

もちろん、数は少ないながらも摂食障害の患者さんを受け入れてくれる専門施設はあります。

どこに行けばいいのか分からないときは、保健所などの公共機関に行って、そこから紹介してもらうこともできます。

特にあまりにもひどく痩せている時や、自傷行為のある時、家族がサポートしきれず自宅療養が難しい時などは、入院の必要があることもあります。

健康な人でも家にいると不規則な生活になりがちです。

入院することで一回の食事の量を知って、過食をなくし生活のリズムをつかめるようになるでしょう。

さらに同じ病気で悩んでいる同世代の人たちとの交流が、心にもいい影響を与えるのではないでしょうか。

それが専門施設(病院)での入院治療のいいところでもあります。

摂食障害になりやすいタイプ

摂食障害は身体に異常があらわれますが、心の問題が身体に影響を与えています。

本人も周りも表面の変化ばかりが目について、精神的な面には気づきにくいのが特徴ともいえるでしょう。

摂食障害の人によく見られる『うつ』、どんな人が摂食障害になりやすいのでしょうか?


《 摂食障害と『うつ』との関係性》

摂食障害をもつ人は、同時に『うつ』にも苦しんでいる人が多くみられます。

『うつ』とは抑うつ気分・不安・焦り・食欲低下・不眠などの症状が出る精神疾患の一つです。

最近は『うつ』と摂食障害の関係についても、よく研究されるようになってきました。

数ある摂食障害の原因の一つに『うつ』も挙げられるのではないかという考えもあります。

『摂食障害の治療法』のページでも説明したように、摂食障害には抗うつ薬が効果的といわれています。

このことからも分かるように、摂食障害と『うつ』の間には深い関係があるといえるでしょう。

インターネットを見ていると、摂食障害だから『うつ』を発症するのか、それとも『うつ』が摂食障害を引き起こすのか疑問に思っている人も多いようですね。

どっちが先かというのは断言できませんが、私の個人的な考えとしては摂食障害の身体的な症状も原因をたどると、その多くは精神的なものです。

なので、やっぱり『うつ』がもとになっているように思います。

そして摂食障害が進むと家にこもってしまうため、ますます精神状態も悪くなっていって、結局は悪循環になるのです…。

摂食障害の治療のため、外で運動したくても、『うつ』で気分が落ち込んでいる時は外出できないこともありますしね。

どちらも心の病気で治療には時間がかかります。

同時に治療するか一つずつ治療するか…これは病院側の判断にまかせるしかありません。


《 摂食障害になりやすい人》

摂食障害は何万人に1人とか、そんな割合でなるような特別な病気ではありません。

誰にでもかかる可能性のある病気といえるでしょう。

では、どうして摂食障害になる人と、ならない人がいるのでしょう?

やっぱり『なりやすい人』はいるみたいですよ。

ここで摂食障害になりやすいタイプをいくつか紹介しましょう。


ただ、ここに挙げているタイプの人が必ずしもなるわけではありません。


【職業によって】

やせなければいけない職業の人っていますよね。

たとえばスポーツ選手とかモデルさんとか…。

もっと身近なところでは接客業なんかもそうじゃないでしょうか。

お客さんにいい印象与えないとならないですものね。

ですが、どの職業にしても健康的にダイエットする必要があります。


【若い人】

摂食障害の人のうち8割以上が20歳までに拒食症になるというデータがあります。

なかでも13歳とか17歳の年齢でなることが多いようです。

もちろん20歳すぎてからなる人もいて、何年も摂食障害に悩む人が大勢います。


【完璧主義の人】

あとは、その人の性格も左右するでしょう。

摂食障害の人は何でも完璧にやらないと気がすまない完璧主義者が多いといいます。

ちょっとでも間違ったりすると、ものすごく自分を責める性格の持ち主なんですね。


【自分に自信がない人】

自分に自信がない人も摂食障害になりやすいといわれています。

そういう人は、自分が人からどう見られているのかをとても気にします。

自分のことを嫌っていませんか?

無理してでもダイエットしてキレイになれば自信がつく、なんて間違った考えは捨てましょう。


《 摂食障害と本当の自分》

専門医に聞くと、摂食障害をもつ人の心の中には、本当の自分と病気の自分がいるといいます。

別に本人が、本当に痩せたくて無理なダイエットに励んでいるわけでもなく、大量のお菓子を食べているわけでもありません。

そういう行動をさせているのは病気の自分(摂食障害)の仕業なのです。

心にも思っていないことを言わせてしまうのは摂食障害のせいです。

けれど、いつも病気の自分に縛られているわけではないんですよ。

学校で勉強したり、友達と遊んだり、音楽やテレビを楽しんだり…。

摂食障害から離れて過ごしている本当の自分がいることを忘れないで下さいね。

拒食・過食をしているとき以外の自分も大切にしていきましょう。

家族の理解が必要

摂食障害は自力で治そうとしても、うまくはいきません。

家族や友人、病院の先生など周りの人の理解と協力が必要です。

拒食や過食を繰り返している本人を目の前にして、特に家族は何とかしてあげたいと思いますよね。


《 食べることに関した干渉しすぎない》

拒食や過食は本人にとっても、それを見守る家族にとっても辛いものです。

見て見ぬふりをするのか、それとも何が何でもやめさせた方がいいのか迷うこともあるでしょう。

けれど、本人が食べ物のことばかり気にしているとき、家族はなるべく食べることに干渉しない方がいいですよ。

学校やバイトなどにも行き、日常生活に特に問題がなくて、本人がひどく辛くなければ過食などはストレス発散の一つとして大目にみては…といった精神科医の意見もあります。

拒食の場合も「もっと食べなきゃダメ!」としつこく言うよりも、少しでも食べられるものを出して、あとは見守るようにしましょう。

うるさく言うのは逆効果です。


《 表面的な行動ばかり気にしない》

食事に一口も手をつけなかったり、大量に食べたあと吐いたり…

はた目から見たら、とても不思議な行動を摂食障害の人はします。

それを見守る家族の心境は複雑なものでしょう。

そのおかしな行動をやめさせようとすると、本人はさらに屈折した言葉や行動で反発してくることがあります。

周りは、その表面的なものばかり見てしまいがちになりますが、その前に心の奥底にある甘えたい気持ち・ 頼りたい気持ちなどを察することが重要です。

目に見える行動ばかりを気にして本人を責めても仕方ありません。

良い面をみつけてたくさん褒めましょう。

そうすると本人の自信にもつながっていきます。

中には、褒め上手な人もいれば、そうでない人もいますよね。

褒め方のコツは、ちょっとした小さな変化でも褒めるようにすることです。

また、摂食障害になる前と比べるのではなく、一番調子が良くなかった所と比べてみて下さい。

きっと上手に褒められると思いますよ!

ここで、いくつかの例を挙げてみましょう。


【一緒にテレビを見ることができるようになった。】

【どんどん痩せていかずに体重を維持できている。】

【朝起きてきて「おはよう」と言うようになった。】

【外出する回数が増えた。】


《 会話をしよう!》

『家族なんだから』または、『親友なんだから』言わなくても伝わっているはず…

そんな思い込みは捨てちゃって下さい!

気持ちは言葉に出さないと伝わらないことの方が多いです。

話をしていて『きちんと会話ができない時がある』『話が通じない』と思ったことはありませんか?

周りが感じているのと同じように、本人も本音が言えずにもどかしさを募らせているはずです。

子供が摂食障害になってから、家族内の会話がうまくいかなくなったという家庭も少なくありません。

これも摂食障害がそうさせているのです。

そのピリピリしたムードはお互いにいっそうのストレスとなってのしかかります。

そこで、本人の緊張状態を和らげて、会話をスムーズに進めるためには、聞き上手になることですね。


そのテクニックを紹介します!


【あいづちをうつ】・【話の内容をその場で確認する】

「へぇ、そうなんだ~」「ふ~ん」…などのあいづちをなるべく、相手の話している意味の区切りのいいところでうつようにしましょう。

タイミングや数が大事なポイントです。


【おうむ返しをする】

これはオウムのように、相手の言った言葉をそのままマネして返すというものです。

「今日イヤなことがあったんだ」「イヤなこと?」こんな感じに。

関心を持ってくれている!と相手に安心感を与えます。


【ただ聞くだけでも十分】

摂食障害でなくても、私たちはただ誰かに話を聞いてほしいと思うと気がありますよね。

不安でいっぱいになっている時は、黙って話を聞いてあげて下さい。

アドバイスなしで単に聞いてもらうだけで、気分も楽になるものですよ。


《 家族みんなの自由時間を大切に!》

家族がみんな一生懸命にサポートしているのに、全然症状がよくならない。

そうなると、親は『サポートが足りないのでは?』と思ってもっと世話をやく。

よくあるパターンです。

ですが、それでは親の気持ちの余裕もなくなりますし、子供はそんな親をわずらわしく思うと同時に、自分のせいでカリカリしているとも思って、それがストレスになります。

そうならないためにも、家族の一人ひとりが自分の時間をちゃんと作りましょう。

ちょっと離れる時間を持つことで、家族も気持ちをリフレッシュすることができます♪

夫婦で買い物に出かけたり、友達とお茶したり、昼間の2~3時間だけパートに出たり。

それぞれがいろんな方法で自分の時間を楽しむといいですよ。


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